[鑑賞散歩]ムーミン展

美術館

人気キャラクターと日本美術のコラボレーション

暗いイメージの幻想

小さな頃にアニメを見て、なんとなく暗いイメージをいだいていたムーミン。(お好きな方、申し訳ございません…)
トーベ・ヤンソンさんが生み出したムーミン(トロール)は妖精といわれていますが、誕生の起源は以下の2つの説があります。

①叔父から聞いた首筋に冷たい息を吹きかける「ムーミントロール」というおばけ②弟と喧嘩をしたトーベさんが、トイレの壁に描いた怒った顔をした鼻の大きな生き物「スノーク」
どちらにしてもそれとなく怖い…
トーベさんが描いた黒いトロールも目が赤く光って怖い…
しかし、絵を見ているとどこか可愛らしく見えてくる。

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ギャラリー内のフォトスポット

ムーミンたちの平和な暮らしを描いた作品。しかし、その内容は夫婦の変化や、家族そのものを問うもの。
モノクロで暗いタッチが怖さを感じさせていただけなのかもしれない。

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明るいムーミン

カラフルな色彩が施された絵は、単純に明るい気持ちになる。1980年代のユニセフのカードの原画はカラフルで平和、Peaceなどの言葉が入っていたり、賑やか。また大きなフレスコ画も素敵。

日本の浮世絵との出会い

私がとても気になったのは、日本文化と出会ったトーベさんの作品。歌川広重「名所江戸百景 京橋竹がし」の構図を真似て橋を描いた作品や、葛飾北斎「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の波を思わせる作品など。
歌川広重「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」の降りしきる雨を再現したような、孤島に取り残されたムーミン一家が雨が止むのをまっているような絵が特に気に入りでした。

日本文化と海外の有名な作品がコラボするのはとても嬉しいですね。

森アーツセンターギャラリームーミン展2019年4月9日~2019年6月16日

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